<<15-01 おもちゃ>>

そのときの"女の子の一週間"は、かって経験したことが無いほどに、濃密な日々だった。


二人、毎夜ネットを覗いて、縛りを「研究」した。


六角形が描かれる亀甲縛りとよく似ているが、「菱形縛り」は四角形が描かれている。


おっぱいだけ、腰から太腿だけ、、、様々な「縛り」があると知った。


彼はロープワークそのものに魅入られていた・・ユーチューブを視ながら、あぁそう結ぶのか、なんて呟いている。


私の太ももにロープを巻き付け、六角形や四角形を表現する手順など、ロープワークを実習する彼の坊やはそそり立っていた。


ほぼ毎日、抜いてあげた・・いや、絞り出した、と言うべきかもしれない・・



ロープを買ったネットショップを眺めていて、実に多種多様な「大人の玩具」が売られていることに驚いた。


バイブレータ、ロータ、、、ディルドのひとつは、大きくなった彼の坊やそっくり、、、


固まりかけた私に、彼が語りかける・・


心配しないで、これらを買おうなんで言わないよ・・、君のアソコに、こんなものを入れよう、とは思わない。


君の中に入れるのはね、ぼくの指と、チンチンだけ・・・、あっ、タンポンもね!


それに、、もしも、だよ・・もしも君が・・ぼくのチンチンより、あのディルドの方が良い、なんて言い出したら・・


大笑いし、体がほぐれた。


些細な表情の変化や体の動きで、私の感情を読み取る彼・・その言葉が嬉しくて、からかってみたくなった。


ページを捲り、ショーツの一覧を表示させた。


そこには、クロッチが無いもの、全てがヒモだけでできているもの、、、もはや「ショーツ」としては意味を成さないモノが並んでいた。


ねぇ、こんなの、着けてって言わないの?


う~~ん・・、この類に興味は無いねぇ・・これを着けた君より、素っ裸の君が良い・・


あの小さなTバック、最初に着けたときは、只々恥ずかしいだけたったでしょ?


いまはどう? 堂々と、見せてあげるっ、て思ってるよね? でも、恥じらう心が、無くなったわけじゃない。


きみが見せるあの恥じらいが、大好きなんだ。


でも、、これを着けたら、、恥じらう姿を演じることさえ、できないよね。



実はひとつだけ、興味津々なオモチャがあるんだよ・・・と、彼が開いたページには「アナルビーズ」があった。


直径1.6cmのビーズが13個連なっている!


なに? これ? これを後ろの穴に入れるの? 一瞬、ぞっっ、と嫌悪感が貫いた。


ほら、直径1.6cm、ぼくの中指の太さと同じだよ。無理なく入ると思うよ。


君の反応を見てるとね、指を入れるときと抜くときと、感覚が違うように思う。


これ、ひとつのビーズが指先だよね、ひとつを入れたり出したりは、指先を入れたり出したりと同じはず。


更にこれは、その指先が中まで入ったとき、次の指先が入る準備をしてる。


もうひとつ、とても大事なコトは、これがぐにゃぐにゃしてるってコト、だから、直腸を傷つける心配が無い。


いつのまにか、嫌悪感は消えていた。それどころか・・・購入手順を進める彼に、体を擦りつけていた。